いわき市立美術館 Iwaki City Art Museum

1984年、福島県いわき市の街中に開館。戦後の現代美術を主な収蔵品として、コンパクトながらパワフルな活動を展開しています。日ごろのあれこれを発信中!

7月のアート・キャラバン

7月のアート・キャラバンは、美術館スタッフばかりでなく、アーティストを講師に招いたプログラムが数々予定されていました。7月4日と5日の2日間は、いわき市ゆかりの彫刻家二人といっしょに1.5トンの粘土の山を相手に全身で楽しもうというワークショップ。あざみ野幼稚園の1〜6歳児47名と泉少年教室に通う小学4〜6年生16名が参加しました。「くまさん」の愛称で呼ばれる郄野正晃、震災を機にいわきから奈良県へ移住した安藤栄作の仲良し手びねりブラザーズの掛け声とともに、一斉に粘土の山に駆け寄った子供たちは、最初は、粘土の感触に戸惑っていましたが、やがて、思い思いに「夢の島」作りに熱中。
記念撮影の後は、もとの粘土の山にもどし、会場を片づけて終了でしたが、みんな名残惜しそうになかなか粘土のそばを離れませんでした。

7月11日、12日には、「橋爪功 朗読劇『四谷怪談』」がアリオス小劇場を会場に無事終了しました。
今回は、フジノサツコ脚本、森新太郎演出による橋爪功氏の朗読公演で、ひとり十数役を演じ分けながら、歌舞伎作家、鶴屋南北の代表作を読み解く実験的作品です。
当日は、巨大台風8号がいわきを通過するとの情報もあり、来場者への影響が心配されましたが、公演時間には、何事もなかったかのように穏やかになり、両日ともほぼ満席の市民が、名優橋爪功氏の2時間30分にわたる熱演に心躍らせました。